情報処理技術者試験資格概要

12の試験区分

情報処理技術者試験とは、経済産業省が「情報処理の促進に関する法律」に基づき、情報処理技術者の知識や技能が一定水準以上であることを認定する国家試験です。現在は、経済産業省の指定試験機関である独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)の情報処理技術者試験センターによって実施されています。
春(4月)と秋(10月)の第3日曜日に実施され、特定の製品に依存しない問題が出題されます。

昭和44年から実施されており認知度も高く、また多数の企業でも評価されているため、IT系資格のなかでも定番の1つとなっています。
平成6年と平成13年に試験制度が改定され、さらに平成21年にも試験制度が改定されます。
平成21年からの新しい試験制度は全12区分から構成されており、試験区分によって実施時期が異なります。

また、経済産業省作成の「共通キャリア・スキルフレームワーク」におけるレベル1から4の判定の尺度としても用いることができるとされており、レベル4に対応した区分は「高度試験」とも呼ばれます。

認定資格体系

各試験区分概要

平成21年度からの試験区分は、以下のとおりです。

ITパスポート試験(Information Technology Passport Examination)

業務としてIT に携わる人のほか、担当業務にIT を活用していこうとする他業種に携わる人も対象としています。これらの人々が備えておくべきIT の基礎知識について問われます。

基本情報技術者試験(Fundamental Information Technology Engineer Examination)

IT の基本的な知識や技能を持ち、システム構築のための実践的な能力を備えている人を対象としています。上位者の指導のもとに、IT を活用した戦略立案に参加したり、システムの構築・運用に貢献できることが求められます。

応用情報技術者試験(Applied Information Technology Engineer Examination)

IT の応用的な知識や技能を持ち、IT 人材としての方向性が確立している人を対象としています。
独力で、IT を活用した戦略を立案したり、システムを構築・運用できることが求められます。

ITストラテジスト試験(Information Technology Strategist Examination)

高度IT 人材として専門分野を確立した人を対象としています。経営戦略に基づいて、IT を活用した改革・高度化・最適化の基本戦略を策定・提案・推進し、下位者を指導できることが求められます。

システムアーキテクト試験(System Architect Examination)

高度IT 人材として専門分野を確立した人を対象としています。IT ストラテジストの提案を受けて、情報システムあるいは組込みシステムの開発要件を定義し、アーキテクチャを設計して、開発を主導できることが求められます。また、下位者を指導できることも求められます。

プロジェクトマネージャ試験(Project Manager Examination)

高度IT 人材として専門分野を確立した人を対象としています。システム開発プロジェクトの責任者として予算・納期・品質の計画達成に責任を持って、プロジェクトを運営・管理できることが求められます。また、下位者を指導できることも求められます。

ネットワークスペシャリスト試験(Network Specialist Examination)


高度IT 人材として専門分野を確立した人を対象としています。ネットワークに関する固有技術の専門家として、情報システム基盤の企画・要件定義・開発・運用・保守において中心的な役割を果たし、情報システムの構築においても技術支援を行えることが求められます。また、下位者を指導できることも求められます。

データベーススペシャリスト試験(Database Specialist Examination)


高度IT 人材として専門分野を確立した人を対象としています。データベースに関する固有技術の専門家として、情報システム基盤の企画・要件定義・開発・運用・保守において中心的な役割を果たし、情報システムの構築においても技術支援を行えることが求められます。また、下位者を指導できることも求められます。

エンベデッドシステムスペシャリスト試験(Embedded Systems Specialist Examination)

高度IT 人材として専門分野を確立した人を対象としています。組込みシステム開発に関して幅広い知識や技能を持ち、組込みシステムの開発基盤の構築や、組込みシステムの設計・構築・製造を主導できること、下位者を指導できることが求められます。

情報セキュリティスペシャリスト試験(Information Security Specialist Examination)


高度IT 人材として専門分野を確立した人を対象としています。情報セキュリティ技術の専門家として、情報システムの構築において情報セキュリティポリシに準拠したセキュリティ機能の実現支援を行ったり、情報システム基盤を整備して情報セキュリティ管理を支援したりできることが求められます。また、下位者を指導できることも求められます。

ITサービスマネージャ試験(Information Technology Service Manager Examination)


高度IT 人材として専門分野を確立した人を対象としています。情報システム全体の安定稼働を確保し、障害が発生した際には被害の最小化を図ることが求められます。また、安全性と信頼性の高いサービス提供を行うために、継続的な改善や品質管理を行うことも求められます。さらに、下位者を指導できることも求められます。

システム監査技術者試験(Systems Auditor Examination)


高度IT 人材として専門分野を確立した人を対象としています。被監査対象から独立した立場であり、情報システムや組込みシステムに関するリスクとコントロールを総合的に点検・評価できることが求められます。また、監査結果をトップマネジメントなどに報告して改善を勧告できることも求められます。さらに、下位者を指導できることも求められます。

従来の試験制度との比較

平成21年度から実施される新試験制度と、平成13年度から実施されてきた従来の試験制度を比較すると、以下のようになります。

統合される試験区分

従来の「上級システムアドミニストレータ試験」と「システムアナリスト試験」は統合され、新試験制度では「ITストラテジスト試験」となります。

また、従来の「テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験」と「情報セキュリティアドミニストレータ試験」も統合され、新試験制度では「情報セキュリティスペシャリスト試験」となります。

情報セキュリティスペシャリスト試験は年2回実施

従来、高度区分の試験は春期または秋期のいずれか年1回でしたが、「情報セキュリティスペシャリスト試験」は春期と秋期の年2回実施されます。

実施時期が変更される試験区分

新試験制度では、「プロジェクトマネージャ試験」は春期に、「ITサービスマネージャ試験」(従来の「テクニカルエンジニア(システム管理)試験)」は秋期に実施時期が変更されます。

初級システムアドミニストレータ試験の最終実施時期

「初級システムアドミニストレータ試験」は、2009年度春期(4月)が最終実施となります。

受験方法

情報処理技術者試験は、郵便局またはインターネットを利用して申し込むことができます。詳細はIPA 情報処理技術者試験センターのWebページをご覧ください。

受験までの流れ

受験までの大まかな流れは以下のようになります。

郵便局利用の場合

  1. 案内書・願書(冊子)を入手する
  2. 願書に記入する
  3. 受験料を払い込んで願書を配達記録で郵送する
  4. 受験票が送られてくる
  5. 指定された試験会場で受験する

インターネット利用の場合

  1. 情報処理技術者試験センターのWebページにアクセスする
  2. 申し込み画面に入力する
  3. 払い込み方法を選択して受験を申し込む
  4. 受験票が送られてくる
  5. 指定された試験会場で受験する

試験対策書

情報処理技術者試験の対策書は出版各社から刊行されています。翔泳社からはEXAMPRESSシリーズとして「情報処理教科書」というラインナップが刊行されています。

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