本書は、最近の組込みシステム関連書の流れに反し、雑多なI/O処理周りのかなり泥臭い部分をまとめた一冊となりました。それは、組込みシステムのソフトウェアに興味を持たれた方に、実際に機器を動かす仕組みの紹介を通じ、ものづくりや、組込みシステムってこんな感じなんだ、という雰囲気をつかんで頂ければと考えたからです。
  本書がこれから組込みシステムのソフトウェア開発者を目指そうとする方の最初の一歩として、少しでもお役に立ちますように。
  (まえがき より)
第1章 コンピュータと機器制御
  
  はじめに~組込みシステムの世界へようこそ!
  1-1 マイクロプロセッサ事始め
  1-2 ソフトウェアを部品として機器に組み込む
  1-3 組込みシステムの特徴
  1-4 マイコンによる機器制御とは
  1-5 センサ
第2章 CPUとI/O
  
  はじめに~ハードウェアエンジニアの話すことが理解できるとは
  2-1 CPUアーキテクチャとメモリ参照
  2-2 I/Oデバイスのマッピング
  2-3 ハードウェア構成とバス
  2-4 デジタル回路入門
  2-5 様々な回路テクニック~順序回路やトリガ
  2-6 同期とクロック
  2-7 組込みソフトウェアの特徴
第3章 パラレルI/Oの仕組みと使い方
  
  はじめに~「インタフェース」の奥深さに迫る
  3-1 組込みシステムのパラレルI/O
  3-2 パラレルポートとハンドシェーク
  3-3 ハンドシェークの実装と課題
  3-4 マイコン内臓パラレルポート
  3-5 汎用パラレルI/Fチップ 8255
  3-6 パラレルI/Oのまとめ
第4章 シリアルI/Oの仕組みと使い方
  
  はじめに~「シリアルI/O」の本領と進化とは
  4-1 シリアルI/Oの基礎
  4-2 ベースバンド伝送とブロードバンド伝送
  4-3 組込みシステムのシリアルI/O
  4-4 RS-232C準拠シリアルインタフェース
  4-5 SPIとFlashメモリインタフェース
  4-6 I²Cの概要
  4-7 組込みシステムのなかのシリアルI/O
  4-8 シリアルI/Oのまとめ
第5章 割込み
  
  はじめに~割込みを制するエンジニアは組込みを制す
  5-1 割込みとは何か
  5-2 割込みの実装
  5-3 ISRの実装と動作
  5-4 システムの安定動作と割込み処理
  5-5 上手な割込みの使い方
第6章 タイマ
  
  はじめに~タイマこそ組込みシステムに不可欠な技術
  6-1 タイマの仕組みと種類
  6-2 タイマと割込み処理
  6-3 タイマやカウンタの用途
  6-4 ソフトウェアタイマ
  6-5 タイマの周期とシステムの動作
  6-6 タイマのまとめ
第7章 ATAとシリアルATA
  
  はじめに~ATAで接続されるデバイス自身、組込みシステムである
  7-1 ATAのバックグラウンド
  7-2 ハードディスクの基礎知識
  7-3 ディスクの性能
  7-4 ATAのハードウェア
  7-5 ATAコマンドとATAPIサポート系のコマンド
  7-6 工学ドライブ系のATAPIパケットコマンド
  7-7 ATAの制御ソフトウェア
  7-8 シリアルATAのハードウェア
第8章 I/O処理とOS
  
  はじめに~ハードウェアに詳しいだけでよいなら、ハードウェアの開発者が制御コードを書けば済むこと
  8-1 組込みソフトウェアの階層化の道のり
  8-2 組込みシステムの規模とI/O処理
  8-3 マルチタスクとI/O処理プログラム
  8-4 非同期I/O処理
  8-5 安全設計の原則
  8-6 組込みシステムのセキュリティ
付録A ATAレジスタの詳細と役割
  付録B-1 IDENTIFY DEVICE情報/IDENTIFY PACKET DEVICE情報
  付録B-2 ATA主要コマンドの詳細
  付録C ATAPI光学ドライブ系のコマンド
sherbets さん
2016-09-04
勉強になりました。HW動き、制御方法や注意点など。勿論ざっくりしたところは調べて補完が必要ですが、組み込み基礎勉強には良かったです