介護の基本は「情報収集」と「自己申告」なので、
自分から動かないと事態は何も進みません。
親の入院・介護に直面した時に必要な知識を
「短期的戦略→中期的戦略→長期的戦略」と
時系列に分けてわかりやすく紹介。
制度の仕組みや手続き、サービスや施設の費用、
専門職とのやりとり、仕事や子育てと介護の両立……など、
「いま」知りたいところから読めます。
法制度の改正に対応するとともに、「顔も見たくない親の介護」
「きょうだいリスク」など新たな項目を追加した、充実の第2版です。
●旧版の読者の声●
「突然、高齢の親が入院して不安でいっぱいの時、
どこに相談すればよいかがわかってすぐに行動できた」
「介護保険の申請、ケアマネ探しなど順を追って解説されているので
先の見通しが立てやすかった」
「介護サービスに否定的な親を説得する時に、
本に書かれていた事例を真似してうまくいった」
入院・介護の流れ
はじめに
第1章 突然、そのときは来た!―短期的戦略―
1)「親が倒れて入院した」と電話がかかってきた!【救急指定病院】
2)入院には「保証人」や「保証金」が必要?【入院手続き】
3)入院中の「スケジュール」を知りたい【クリニカルパス/入院時診療計画書】
4)手術や検査、治療には「同意書」が必要?【インフォームドコンセント/セカンドオピニオン】
5)親が「脳卒中」で倒れた! 入院・転院のフロー【急性期病院/回復期リハビリテーション病院】
6)「病院は長居させてくれない」はホント?【入院期間】
[COLUMN]病院で亡くなることが難しい時代
7)入院中の不安は、誰に相談すればいい?【医療ソーシャルワーカー】
8)親の「入院費用」はどれくらいかかる?【入院費用】
9)大部屋が満室の場合も「差額ベッド代」が必要?【特別療養環境室料(差額ベッド代)】
10)親が民間の「医療保険」に加入していたら?【民間医療保険/指定代理請求制度】
11)入院中の「付き添い」や「洗濯」はどうする?【付き添い/洗濯】
12)もう少し入院したい場合の病院とは?【地域包括ケア病棟/療養病床/介護医療院】
13)入院中でも「介護保険」は申請できる?【介護保険/要介護認定の申請】
14)退院後は介護のケアも必要になりそう…【退院時ケアカンファレンス】
第2章 退院は「介護」の始まり―中期的戦略―
1)介護のことは何も分からない。相談窓口は?【地域包括支援センター】
2)介護での家族の役割分担はどうする?【主たる介護者/キーパーソン】
3)「地域包括ケアシステム」って何?【地域包括ケアシステム】
4)「要介護」の認定ってどうなっているの?【要介護認定】
5)「基本チェックリスト」って何?【基本チェックリスト】
6)介護保険の「認定調査」って何をするの?【認定調査】
7)この状態でこの「要介護度」はありえない!【審査請求(不服申立て)/区分変更】
8)介護サービスを計画してくれるのは誰?【ケアマネジャー(介護支援専門員)/ケアプラン】
9)よい「ケアマネジャー」とはどんな人?【ケアマネジャーの選び方】
10)どんな「介護サービス」が受けられるの?【介護保険の介護サービス】
11)介護保険サービスの利用費は?【介護保険利用者負担】
12)医師や看護師に家へ来てもらうには?【訪問診療/訪問看護】
13)とりあえず家事と介護を助けてほしい!【訪問系サービス(ホームヘルパー等)】
14)ホームヘルパーには何を頼めるの?【ホームヘルパーの仕事範囲】
15)「通所・宿泊」サービスはどう利用する?【通所系サービス(デイサービス/デイケア/ショートステイ)】
16)「通い」「泊まり」「訪問」ができるホームがある?【小規模多機能ホーム(小規模多機能型居宅介護)】
17)親の家は段差だらけで転倒が心配!【住宅改修費の給付】
18)介護ベッドや車いす、手すりを使いたい【福祉用具貸与/特定福祉用具購入】
19)「介護保険」以外にも使えるサービスはある?【地域支援事業/ボランティアサービス/民間サービス】
20)食事の用意のために実家に通うのはムリ!【食事の宅配サービス】
21)緊急通報やおむつ給付なども自治体サービスで【緊急通報サービス/おむつ給付】
22)独居の親のことを毎日見守るには?【見守りサービス】
第3章 親の「入院・介護」と自分の生活を両立する―中・長期的戦略―
1)仕事を辞めずに介護できる?【介護離職】
2)介護で仕事を休める法律がある?【介護休業制度】
3)介護で仕事を休んだ場合にもらえるお金とは?【介護休業給付金】
4)介護者の立場を考えてくれないケアマネに困惑…【ケアマネジャーの変更】
5)休息のための「ショートステイ」は必須【介護休息】
6)2人以上を同時に介護することになったら?【同時期の複数介護/ダブルケア】
7)遠距離介護の「交通費」負担が厳しい…【介護帰省割引】
第4章 「介護」に必要なコミュニケーション力―中・長期的戦略―
1)入院・介護では「元気な親」への配慮も大切?【親とのコミュニケーション/在宅療養後方支援病院】
2)呼び寄せたいけど、親は「住み慣れた家がいい」【親とのコミュニケーション/遠距離介護】
3)「介護保険なんて申請するな」と親に怒鳴られた!【親とのコミュニケーション】
4)認知症が心配でも、「精神科に行こう」と言いにくい【親とのコミュニケーション/認知症】
[COLUMN]親が「認知症」と診断されたら?
5)遠距離の親の災害時のサポートは?【親・地域とのコミュニケーション/避難行動要支援者名簿】
6)「顔も見たくない親」の介護をどこまでするか?【親とのコミュニケーション】
7)きょうだいと介護の分担を話し合いたい【きょうだいとのコミュニケーション】
8)親の家に「引きこもり」のきょうだいがいる【きょうだいとのコミュニケーション/8050問題】
9)「自分の親の介護は自分で」が基本?【配偶者とのコミュニケーション】
10)「シングルは身軽」と介護を抱え込むのは危険?【親族とのコミュニケーション】
11)「いつまで親を1人にさせておくんだ」と言われる…【親族とのコミュニケーション】
12)親の主治医やケアマネとどうかかわる?【医療職・介護職とのコミュニケーション】
第5章 「介護」にかかる「お金」で損をするな!―中・長期的戦略―
1)介護の費用は、いくらかかる?【介護資金】
2)年金、貯蓄、借金…親のお金事情を確認!【資金計画】
[COLUMN]親が「住民税非課税世帯」だと、医療費・介護費はグッと安くなる
3)親のお金をスムーズに入出金する方法は?【代理人カード/預かり金】
4)きょうだいと介護のお金でもめて修羅場に…【介護家計簿】
5)医療費が高額になったときの「軽減策」は?【高額療養費制度】
6)高額な介護費の自己負担も減らせる?【高額介護サービス費支給制度/高額医療・高額介護合算療養費制度】
7)「親の自宅」を「担保」に介護費用をまかなう?【リバースモーゲージ/不動産担保型生活資金】
8)「親の自宅」を「賃貸」して生活資金を得る?【マイホーム借上げ制度】
9)障害者への支援制度も利用できる?【障害者控除対象者認定書/障害者手帳】
10)同居でも別居でも親を「扶養」できる?【扶養控除/被扶養者制度(健康保険)】
11)介護サービスの一部も医療費控除できる?【医療費控除】
12)父親が死亡。母親の生活費・介護費は大丈夫?【遺族年金】
13)同居でも世帯が別なら費用は安くなる?【世帯分離】
14)認知症などで金銭管理ができなくなったら?【成年後見制度】
15)成年後見よりも手軽に家族が財産管理できる方法は?【家族信託】
16)生活保護で医療・介護費が大幅軽減される?【生活保護】
第6章 「施設介護」も選択肢に!―長期的戦略―
1)どのような施設を探せばいい?【特別養護老人ホーム/有料老人ホーム】
2)施設の立地について、どう考えればいい?【施設の場所】
3)親の年金はわずかだけど、施設入居は可能?【特定入所者介護サービス費】
[COLUMN]特別養護老人ホームの費用が、突然2倍に!?
4)「特別養護老人ホーム」へ入居するコツはある?【特養入居の優先順位】
5)特養の順番待ちの間に利用できる施設はある?【老人保健施設】
6)ひどい施設があるという報道を見て不安…【高齢者虐待】
7)認知症の親が入れる家庭的な施設とは?【認知症高齢者グループホーム】
8)有料老人ホームは「入居 一 時金」が必要?【有料老人ホーム/クーリングオフ(90日ルール)】
9)費用安めの老人ホーム「ケアハウス」とは?【ケアハウス】
10)「見守り」をしてくれる「高齢者住宅」とは?【サービス付き高齢者向け住宅】
11)施設入居中に「入院」することになったら?【入居中の入院】
12)施設は「終の棲家」になる?【看取り】
13)施設の「重要事項説明書」の見方とは?【重要事項説明書】
巻末資料
おわりに
こばまり さん
2019-04-12
予行練習のつもりで読了。時系列見開き2頁完結で分かりやすい。病院を提訴しても構いません等、ドキリとすることがカジュアルに書いてある。
hisa_NAO さん
2021-10-17
新型コロナ禍の合間を縫って、久々に実家へ行く。両親の衰えた姿に愕然。 幸いな事に頭ははっきりしているが、身体的にはもういつ動けなくなっても不思議は無い。恥ずかしながら、全く知識の無い自分。まずは、情報収集からと、本書を。 2018年11月出版と、少し前の本ですが、整理された情報がわかりやすい一冊。 ・制度やサービスをトコトン活用 ・「そこそこ満足」と思えるところを目指し ・家族間での対話はもちろんのこと、プロに相談 慌てないため、準備開始します!
シカマル さん
2020-02-26
情報がまとまっていて分かりやすかった。制度や支援サービス等様々で、知っていると知らないとでは大きな差が出るのだなと。介護の知識は、子の世代だけでなく、親の世代にこそ知って欲しい。