本書はデータベース構築/管理ツール「SI Object Browser」と設計ツール「SI Object Browser ER」の初の解説書です。
SI Object Browserは代表的なRDBMSであるOracleとSQL Serverにビジュアルな操作環境を提供します。テーブルをはじめとするDBオブジェクトのGUIによる管理、SQLのビジュアル開発、ストアドプログラムのデバックやパフォーマンスチューニングなど、充実した機能を有します。SI Object Browser ERはデータベースの設計ツールであり、IDEF1XやIEなどの標準的なモデルの作成とデータベースへの同期(フォワード/リバース)を実現します。また、DB設計者にとって使いやすい多くの情報管理機能を有しています。
本書では、多くのDBエンジニアの支持を得ているこの2つのツールについて、開発者自身による詳細な解説を行っています。ツールの基本的な使い方から、あまり知られていない便利な機能や活用方法までを、画面を交えて具体的に説明していきます。SQLによる操作に苦手意識のあるDB管理初心者の方から、ツールをもっと使いこなしたいユーザーの方まで読んでいただける一冊です。
【付属CD-ROM動作環境】
● SI Object Browser for Oracle Ver.10.2
OS:Windows 2000/XP/2003 Server/Vista
対応データベース:Oracle 8.0.4~11.1.0
その他:クライアントにOracleクライアントまたはOracleサーバーがインストールされていること。
Oracleクライアントのバージョンは接続先のOracleデータベースと同一バージョンを推奨します。
それ以外の場合は動作不正を起こす可能性があります。
● SI Object Browser for SQLServer Ver.1.0
OS:Windows 2000/XP/2003 Server/Vista/2008 Server
対応データベース:SQLServer 2000~2008
● SI Object Browser ER Ver.5.0
OS:Windows 2000/XP/2003 Server/Vista/2008 Server
対応データベース:Oracle 8.0.4~11.1.0、SQLServer 2000/2005、PostgreSQL8、MySQL5以上
OBERはデータベース関連機能を使用しない場合は、データベース無しで利用できます。
その他、Excelへの出力機能を使用する際はお使いのマシンにMicrosft Excel97以降がインストールされている必要があります。
第1部 SI Object Browser
第1章 SI Object Browserの概要
OBの概要
データベースの基礎知識
データベースオブジェクトとは
データベースへの問い合わせ
OBを使用するメリット
OBが持つ機能
第2章 まずは基本!データベースオブジェクトの管理
データベースに接続する
オブジェクトの表示
オブジェクトを編集する
オブジェクトに対する操作
第3章 データを効率よく編集する
SQLによるデータの編集
OBによるデータの編集方法
効率よくデータを編集する
第4章 SQL作成/実行の向上
OBのSQL実行機能
SQLをすばやく作成/実行する機能
再実行を容易にする機能[自動履歴管理][ユーザー定義コマンド]
初心者に役立つ機能
プログラムのソースコードに流用できる機能
第5章 ストアドプログラム開発の品質を向上
ストアドプログラムとは
ストアドプログラムの開発手順
ストアドプログラムの品質を向上する
ソースの構成管理機能を使用する
コーディング規約を作成する「サンプルコードのカスタマイズ」
コメントを一括チェックする「コメントチェック」
第6章 テストツールとして活用する
OBとテストフェーズ
データベースを移行する
エクスポート/インポート
バックアップ/復元
スクリプト出力/実行
開発環境とテスト環境の差異を調べる
テストデータを作成する「データ生成ツール」
第7章 簡単パフォーマンスチューニング
パフォーマンスチューニングとは
SQLの処理速度の改善(インデックスチューニング)
リソースのチューニング
テーブルアクセスのチューニング
第8章 ドキュメントを作成する
OBで作成するドキュメント
オブジェクト一覧表/テーブル定義書/ビュー定義書「レポート出力」
テーブルアクセス表
マトリックス表
第2部 SI Object Browser ER
第9章 SI Object Browser ERの概要
OBとOBERの位置付け
OBERを使うと何ができるか
第10章 データモデリング
データモデリングとは
概念モデル/論理モデル/物理モデル
表裏一体モデリング
依存型/非依存型リレーションシップ
カーディナリティ
表記法(IDEF1X表記とIE表記)
第11章 効率的なER図作成
基本描画
データベースタイプの指定【手順1】
エンティティ配置【手順2】
エンティティ定義【手順3】
チェック制約の設定~@マークの列名置換~【手順4】
コード定義を記述【手順5】
リレーションシップの設定【手順6】
論理モデルと物理モデルの情報制御【手順7】
ER図を色分けする【手順8】
サブモデルを作成する【手順9】
第12章 ドメインとリストの活用
ドメインの活用
モデルオブジェクト
第13章 データベースへの接続(フォワードとリバース)
データベースへの接続
フォワードエンジニアリング
データベース同期
リバースエンジニアリング
データ作成機能
第14章 ドキュメント作成とツールメニュー機能
ER図の印刷
レポート出力
レポート出力フォーマットのカスタマイズ
EDMファイル統合
データサイズの見積り
オプションメニュー
付録
付録(1)SI Object Browser/SI Object Browser ERの主なショートカット一覧
付録(2)SI Object Browser/SI Object Browser ERトライアル版の導入