本書は、消費者からの直接販売反応をねらうダイレクトマーケティングで使われるレスポンス広告の初の実践マニュアルである。
  従来の効果測定ができない「イメージ広告」とは違い、費用対効果が見える広告として、「レスポンス広告」が脚光を浴びている。新聞やチラシ、ウェブに通販テレビ番組などでは、「顧客の反応(レスポンス)」が「販売」に結びつく、レスポンス広告やインフォマーシャルはますます増える一方だ。本書は、レスポンス広告の方法論、基本的な考え方と実制作やオペレーション上のルールを明らかにする、現場に即した「レスポンス広告」の初の実践書である。従来の(最も利用者が多い)新聞・チラシからウェブまでをカバーし、媒体を選ばず、広告主と広告制作者の共通理解を促進させる「成功法則」を体系的にまとめる。 
第1章 レスポンス広告とは何か
  レスポンス広告と一般広告、目的と構造、ターゲットの違い
  
  レスポンス広告の特徴
  レスポンス広告の種類と定義
  目的は売ること!ターゲットは来店客ではなく通行人!
  「レスポンスをさせる」は「衝動買いをさせる」ことと同じ!
第2章 レスポンス広告の役割
  
  レスポンス広告は広告なのか?
  二つの販売施策―レスポンス広告は新規客向けの販売
  クリエーティブがレスポンスに及ぼす影響
  レスポンス広告におけるクリエーティブの貢献?
  クリエーティビティではなく“改善”で作り上げる
第3章 売る仕組みにおけるレスポンス広告の役割とレスポンスの意味
  
  レスポンスは数だけではなく質も問われる
  二つの失敗事例
  ワンダーマンの金言から考える、「新規客の獲得と顧客の維持」への取り組み
  売る仕組みのコンテキスト―名探偵になるな!名推理小説作家になれ!
第4章 レスポンス広告の方法論・基礎編
  考え方の大原則と取り組みの基本
  
  言い訳にプランディングを持ち出さない
  失敗レスポンス広告が生まれる理由?
  広告の到達レベル―レスポンス広告は四つのレベルで認識される
  いつも一期一会の一発勝負!
  極意1 集客:広告そのものに対する集客を図る
  始めの一歩
  通行人の足を止めさせる
  通行人は何に足を止めるのか
  “集客”のきっかけとなる14のポイント
  極意2 説得:広告の力だけで口説き落とす
  “買ってもよい”は“買わなくてもよい”と同じ意味
  “説得”のための6つのポイント
  極意3 レレバンシー:レレバンシーに配慮するということ
  “レレバンシー”を生み出す10のポイント
  レスポンス広告の方法論・基礎編のまとめ
第5章 レスポンス広告の方法論・実践編
  実制作から評価、目指すゴール
  
  最高のレスポンス広告を制し、社内を説得する方法
  大企業は失敗をする必要がある?
  目指すのはリーグ優勝!=長期的なビジネスにおける勝利
  レスポンス広告風に見える一般広告と通販会社のブランド広告
  比較検証こそコスト削減の王道!
  キラー・クリエイティブは売り場[現場]でこそ生まれる!
第6章 レスポンス広告の真実
  
  レスポンスを知る方法―通販会社における実務体験から
  販売コミュニケーションの“中抜け”
  レスポンスの差や売上の差を生み出すもの
  レスポンス広告にはゴールも結論もない
  広告主であるあなたに
  広告会社あるいは広告制作会社のあなたに
ぼにい さん
2012-11-13
著者はカタログハウス出身。ダイレクトマーケティングの中におけるレスポンス広告に関する方法論の集大成。レスポンス広告は販売が目的であり、一般広告とは似て非なるものである。秘訣としては、集客・説得・レレバンシーの3大要素を満たすこと。さらには、売り手の「売りたい魂」が買い手に伝わるかどうか。最後の「魂」については、私も長年ダイレクトマーケティングの現場にいるので、ニュアンスはわかる。ありがちな「売上100%アップ!すぐできる○○アイデア100」的なお手軽ノウハウ本よりも論理的かつ実用的。入門者にもオススメ。
KEI さん
2012-03-26
読了
読書部 ちゅよし さん
☆☆☆