昨今、ケアマネにはますます医療知識やリハビリ知識が必要とされています。本書は、アセスメントやケアプラン作成の際に、最低限知っておきたい“リハビリ知識”をまとめた1冊です。リハビリに関する利用者の本当のニーズをとらえるための質問方法やアセスメントのコツ、リハビリの専門職との連携のコツ、生活状態の維持・改善のためのプランのポイントなどについて、図やイラストを多用してやさしく解説します。
Part1 ケアマネが知っておきたいリハビリのこと
適切なアセスメントを行うために ケアマネにリハビリの知識が必要な理由
大きな意味でのリハビリを捉える そもそもリハビリとはどういうことか
利用者の利益を見極めるのがケアマネ 利用者の希望が「本当のニーズ」とは限らない
ADL/IADLを維持・向上できるようにしていく 障がいとリハビリの考え方
意欲的な人生を支援すると考えれば、多様な選択肢が見える 自立支援の考え方
事故が起こる原因にもなりかねない 自主トレメニューを課す際は要注意
リハビリの重要な役割 利用者の希望を明確にするための支援
若年者とは異なった特徴がある 高齢者に多く共通する障がい
弱ったから元に戻すと考えていないか? リハビリ後の生活をイメージしてもらう
COLUMN 介護保険制度が成立し、基本理念がすべての従事者に求められる
Part2 利用者のニーズを引き出すヒアリング
成育歴や価値観を知る ニーズを上手に引き出すためのポイント
なぜ、そうしたのか確認する 話してくれた意向をどのように解釈していくか
誘導にならないよう方向性を導く 受身的な利用者からニーズを引き出す
リハビリの目標がブレがちに... 訴えが多い利用者も、想いは1つのケースも
利用者と家族間で要望が異なる場合 それは家族のニーズ? 利用者のニーズ?
生活環境に合ったリハビリを検討する 生活場面を考えないと思わぬリスクが...
ヒアリングの最終目的を意識する 聞き出したニーズをどう活かすか?
COLUMN 介護におけるリハビリの意義
Part3 リハスタッフとの連携をスムーズにするコミュニケーション
情報提供で関係性を築く 医療従事者との連携ポイント
コミュニケーション不足を解消する リハスタッフとの連携ポイント
ケアプラン変更時のリハスタッフへの相談 どのリハビリ手法の変更をいかに検討するか
利用者とリハスタッフの板挟みに? 利用者の希望がリハビリ観点とマッチしなかったら
リハスタッフ間の意見が一致しないときは? いかに最終的な判断をくだすか
スムーズに情報を収集し、コミュニケーションをとるには? リハスタッフや医師への相談のタイミング
病気の時期によって対応するリハビリ内容が異なる 各リハビリ施設の特徴をつかんでおこう
常にアンテナを張っておく リハビリを行う施設での情報収集の方法
COLUMN 介護に必要な多様な価値観
Part4 ケアプラン作成時に気をつけたいこと
総合的な指針を明確にした第1表をつくる 第1表と第2表の連動の大切さ
さまざまなケースの中で具体的なリハビリ手法を検討する 短期目標の達成から長期目標へとつなげる第2表の作成
適切な表現で誤解を避ける リハに関する正しい文章のポイント
身体能力低下の原因は1つではない 普段書いてしまいがちなケアプランを見直そう
時間経過後の目的と手段が適切かどうか サービス担当者会議の際に共有したいポイント
COLUMN ICFの考え方とケアプラン
COLUMN 平成27年度介護保険制度改正で導入される課題整理表とは?
Part5 実践[疾患別]リハビリのポイントとケアプラン記載例
片麻痺
大腿骨近位部骨折
変形性膝関節症
椎体圧迫骨折
関節リウマチ
パーキンソン病
認知症
循環器疾患
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
褥瘡
寝たきりによる全身の拘縮
転倒
資料
福祉用具導入と住宅改修の提案
知っておきたい環境調整1 トイレ・入浴
知っておきたい環境調整2 車いす導入