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商業経済と共有経済は共存―リミックス―できる。
そこにこそ新しい可能性がある。それを殺してはならない。
ネット時代では、商業活動と各種の共有活動が並置・相補関係にあるハイブリッド経済/文化こそが主流となるため、それを発展させる制度改革を主張する。
ハイブリット文化/経済を可能にするためには、著作権法の改正が必要だ。だが、現在の制度は著作権が強すぎ、所有者がはっきりしない場合も多く、さらに死ぬほどややこしい。
だから、著作権を抑えるべき。それは、『コモンズ』で論じたように、一部の技術革新を殺すからだけではない。それは、『Free Culture』で述べたように、ある種の創造性をつぶすからだけでもない。それは、『Code』で述べたように、憲法で保障された自由を減らしてしまうからでもない。
それは、子どもたちの世代をつぶしてしまうからだ。
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序文
はじめに
◎第一部 文化
第1章 過去の文化
RW文化 vs. RO文化
規制の限界
第2章 未来の文化
第3章 ROの拡張
天性の再創造
天性の再々創造
われわれを再コード化
第4章 RWの再生
ことば以外で書く
リミックス:文章
リミックス:メディア
リミックスの重要性
第5章 文化の比較
価値――および「価値観」――のちがい
価値のちがい(金銭的な意味で)
価値のちがい(「それっておもしろいの?」という意味で)
法におけるちがい(「それ、やっていいの?」という意味で)
文化についての教訓
◎第二部 経済
第6章 二つの経済:商業と共有
商業経済
インターネットの商業経済成功例三つ
この成功三例を支える三つの鍵
商業的成功の特徴
共有経済
パラダイムとなる事例:ウィキペディア
共有経済は何を共有するか
第7章 ハイブリッド経済
パラダイム事例:フリーソフト
フリーソフトを超えて
第8章 経済から学べること
並行する経済は可能だ
ツールは、クリエイターがどの経済のために創っているかを知らせる
クロスオーバーが成長している
強いインセンティブでますます商業組織はハイブリッドへと向かう
公平だと思われることが、共有経済と商業経済とのハイブリッド関係を仲介する
「共有小作制」は褒め言葉にはならないだろう
ハイブリッドは若者たちの脱犯罪化に役立つ
◎第三部 未来を可能にするために
第9章 法を変える
1. アマチュア創作を規制から外そう
2. 権利の所在を明確にしよう
3. 単純にしよう
4. コピーを合法にしよう
5. ファイル共有を合法にしよう
第10章 われわれを変える
コントロール狂たちの頭を冷やす
共有を見せる
規制の限界を再発見する
結論
感想・レビュー 
処女作「CODE」に興奮して、もう8年になるか。今回の「REMIX」は、これまでの著者の活動の集大成で特に目新しさはない。商業経済と共有経済は共存でき、この交差領域に大きなイノベーションの可能性がある。すでにネット中心に事例は多いが、現行の著作権法はこれを適切に下支えするため修正すべし。アマチュア創作を規制しない、コピー合法(コピー自体を規制の対象としない)は、ネットでの共有経済を阻害しないためには不可避だし、著作権登録制は一考の価値あり。
法は規制より社会的利益のために用いるべきだと法学者の著者は考えるようだ。本書のテーマはサイバー空間での共有ファイルの現実世界での著作権強化に関する法の態度にある。この態度は消費するために作られるRO(read only)文化に発し既成の商業経済に浸透しているが、そこから見れば盗作と解釈される共有ファイルの出現は、サイバー空間でのRW(read/write)文化から芽生えた共有経済の存在を示すと著者は解する。他の財産権と異なり、合意形成から成る著作権は規範の規制であり、共有は人々の合意で合法化できるという。
著作権ってどんどん薄まってる感覚がある。創作はもうさんざんやりつくされた感じ。共有経済という利他的営為によって進歩できるってゆー発想って、権威づけや専門化と対極で面白い。