【本書の背景】
Rustは、2015年に初期版がリリースされたプログラミング言語です。Rustの特徴として「処理の速度が速い」「安全性が高い」「開発に必要なツールが充実」といったことが挙げられます。現在は、Microsoft、Google、Amazon、MetaといったIT企業やLinuxでも導入が進み、国内でも利用するIT企業が増えてきている人気急上昇の言語です。
【本書の概要】
Rustのプログラミング手法について、サンプルを元に手を動かしながら学ぶ書籍です。主に以下の3つについて丁寧に解説します。
●Rustの概要と開発環境
●Rustの基本的な文法と機能
●Rustによる簡単なアプリ開発
なお本書はエンジニアのための情報共有コミュニティ「Zenn」で公開されている大人気の「Rust 入門」を元にした書籍です。
【対象読者】
Rustに初めて触れるプログラマー
【本書のポイント】
・基本的な文法について丁寧に解説
・Rustの機能を学ぶのに適したサンプルを用意
・学習をもっと深めたい方に向けて「メモ」や「参照」で補足
【目次】
Chapter1 Rust
Chapter2 環境構築
Chapter3 Rustの文法と機能
Chapter4 アプリケーションの開発
【著者プロフィール】
mebiusbox(メビウスボックス)
趣味でフリーソフトウェアを開発。エンジニア向けのコミュニティに記事を投稿することが多い。コンピュータグラフィックスに関する記事を書いて公開している。最近は Rust や Three.js も扱っている。
Windowsでの開発環境を元に解説します。具体的には、PowerShellやターミナルの環境構築、ツールチェインのインストール、rustup、cargo、rustcの概要、VSCodeのインストールとスニペットについて解説します。また、Rustの言語サーバであるrust-analyzer、Rustプログラムを簡単に試せるRust Playground、簡単なRustプログラムを書いてパッケージを作成する方法、開発に便利なさまざまなツールについても解説します。
Rustの基礎的な文法、制御構文、 構造体、列挙型、数列、スライス、ジェネリクスの使い方、パターンマッチングの使い方、エラー処理の方法、所有権について紹介します。また、トレイト、動的ディスパッチ、並列処理と非同期処理、イテレータとコレクションの使い方、パッケージ管理ツール cargo の使い方、モジュールの使い方、開発ツールの使い方も解説します。
単語推理ゲーム(相手が設定した単語を推理するゲーム)や並列処理を利用したプログラム(レイトレーシングでレンダリングするプログラム)を作成します。これらのアプリケーションの作成を通じて、プロジェクトの作成方法、ターミナルからの入出力、コレクションの使い方、イテレータの使い方を学ぶことができます。また、randクレート、rayonクレート(並列処理)、imageクレート(画像の読み書き)、icedクレート(GUI)、minifbクレート(画像の表示)、算術関数、演算子のオーバーロード、並列処理、モジュール、トレイトなどについても学ぶことができます。