SNSから発信される数えきれないアートワーク。私たちはその豊かさを享受する一方で、一度公開された作品がすぐに流れ去り、消費されていく現実も目の当たりにしています。
「浮世東京 -graphical tokyo-」は、そんな儚い“浮世”のアートをデザインの力で再び照らし出し、再構築するコレクティブブランドです。
本書は、その取り組みを一冊に凝縮した 400ページ超の新感覚画集。200人のアーティストが描いたオリジナルイラストと、それをデザイナーが大胆にリデザインした新たな作品を見開きで収録しています。
単にデザインを加えるだけではなく、「原作の世界観をさらに研ぎ澄ます」、「意味や背景から離れ、デザイナーの直感で再構築する」など、多様なアプローチから生まれる新たな作品は、原作の魅力を拡張し、観る者を新たな解釈へ導きます。
さらに、各作品にはデザインコンセプトのコメント付き。オリジナルとリデザインを見比べながら「どう変わったのか」「なぜこうなったのか」を考えることで、ページをめくるたびに新しい発見があります。
製本には、本がフラットに開くコデックス装を、印刷には、モニター上の鮮やかで豊かな色彩を再現する広演色印刷を採用。紙面いっぱいにレイアウトした200点のグラフィック×イラスト作品をストレスなく隅々まで鑑賞できます。
アートとグラフィックの掛け合わせが生む無限の可能性を、400ページ超の大ボリュームで堪能できる一冊です。
カバーアート
イラスト:tamimoon
ファッションを軸に女性を描くアーティスト。2022年2月にイラストモデル事務所「tamimoon」を設立。同年に初画集『IDENTITY』を刊行。
デザイン:Panasony™
グラフィックデザイナー。