本書は、コンピュータシステムの開発対象となる「業務」についての基礎知識をまとめたものです。ビジネスの現場におけるシステムの開発では、企業の活動を分析・掌握し、それらの実態に合わせた電子化を実現する必要があります。本書では、企業の活動のうち、共通性が高く基礎としてぜひ知っておきたい会計/販売/生産/人事の4分野を取り上げ、詳細な解説を加えました。そして、これらを学ぶための素材として、システム化のベストプラクティスである「パッケージソフトウェア」を利用します。典型的な業務のシステム化に成功したソフトウェアを素材として学ぶことによって、システム化で役立つ「生きた業務の知識」を得ることが可能です。
第1章 基礎編 基幹業務システムとERPパッケージ
業務知識習得への近道は?
身近なパッケージを題材にしよう
ERPとは
マスターデータの一元化とトランザクションデータのターンアラウンド
ERPで実現する業務統合とBest Practices
Best of BreadとBest of Suite
Part 1:会計
第2章 財務会計・管理会計 会計パッケージで会計知識を学ぼう
会計システムはモノリンガル
会計期間
財務会計と管理会計と税務会計
簿記の基礎を学ぶ
取引の5要素と6要素
会計システムの仕組み
総勘定元帳
合計残額試算表
貸借対照表
損益計算書
その他の会計機能
第3章 債権管理・債務管理 債権・債務は、販売と会計の狭間の業務
債権・債務管理は合理化効果の大きな業務
債権管理のシステムフロー
請求締日と回収期日
支払方法
請求書
債務管理のシステムフロー
債権・債務は狭間の業務
Part 2:販売
第4章 販売管理 普遍的な販売管理のポイント
販売管理の底流に流れる普遍性を理解しよう
モノの管理とカネの管理を分けて考える
タイミングの違いを意識する
メッシュの違いを意識する
残の管理を意識する
確証は何かを把握する
相手先の違いを意識する
返品/取消/再発行を意識する
赤黒を理解する
締日を理解する
業務の裏には会計がある
第5章 調達・在庫管理 発注・在庫・棚卸の業務と運用
外部調達と内部調達
受注先行と発注先行
在庫引当と発注残引当
まとめ発注
生産管理からの発注連携
在庫管理
在庫の即時把握
実地棚卸
在庫調整
調達もいろいろ
Part 3:生産
第6章 生産管理 生産形態の違いに対応したシステム作り
生産管理は適合するパッケージに見極めが重要
生産形態の違いを理解しよう
個別受注生産の業務フロー
見込生産(混在型)の業務フロー
その他の生産管理の要素
第7章 原価管理・仕掛管理 生産管理における原価計算と委託生産
製造原価計算
直接経費と間接経費
固定費と変動費
工程管理
仕掛品管理
ロス率とロス数の計算
製品の仕入と加工賃の仕入
現代の生産管理
Part 4:給与・人事
第8章 給与計算 人事部門における業務
給与・人事とほかの業務との関連性
(1)共通マスタ
(2)仕訳データ
(3)部門別人数データ
(4)経費支払い
(5)役職情報
(6)内部統制
給与・人事システムの全体像
(1)給与/賞与/一時金
(2)勤怠データ
(3)EBデータ連携
(4)遡及差額計算
(5)社会保険
(6)年末調整計算
給与の仕組みをおさえる
第9章 人事管理 人事管理システムのトレンド
人事部門を支援し、人材を資産活用できる分析を重視
給与・人事システムの最新動向
人事業務支援への流れ
付録 日本版SOX法と基幹業務システム
いよいよ見えてきたJ-SOX法の概要
ERPにおける対応
あんさん さん
2021-01-28
仕事関連の本。簿記などから入るより分かりやすいと思った。解説のフロー図は何かに活用できそう。
birdie-chance さん
2014-04-17
いま読むには少し易しい内容だった。もう少し早く読んでおけばよかったかも。読みやすい本です。
だいち さん
2016-10-12
『ITエンジニアのための【業務知識】がわかる本』よりも入門的だが、パッケージを使って勉強しようというのは良いアプローチだと思うし勉強になる。 どちらもおすすめです。