本書は、電気回路をはじめとする電気工学を学ぶために必要な「数学」をまとめたものです。
電気を学ぶための言語ともいえる数学の取扱説明書のように書いてあるので、はじめて電気を学ぶ方や、本格的に電気数学を勉強する前段階の方を対象としています。
中学校で学ぶ知識があれば、無理なく読み進められるように工夫しています。
最後のほうは高いレベル(高校+α)の内容まで扱いますが、必要に応じて補足も加えていますので、文系出身の方でも安心してお読みいただけます。
「工学系に進んだけれど、苦手な数学は勉強してこなかった」という「なんちゃって理系」な方にもお勧め。
短期間で一気に基礎知識と応用力を身に付けることができるので、電気工事士や電験などの、電気系の試験合格を目指す方の入門書としても最適です。
【本書の特徴】
1)難しい理論や定理も「一言で分かりやすく」解説しています。
2)実際の授業でも使われている図を豊富に掲載しています。
3)約180もの練習問題を掲載しているので、問題集としても利用できます。
4)書籍の中で紹介しきれなかった証明などは、翔泳社のサイトからダウンロードできます。
【対象読者】
・電気回路をはじめとする電気工学をはじめて学ぶ方
・本格的に電気数学を勉強する前段階の方
・電気工事士や電験などの、電気系の資格試験合格を目指す方
・「工学系に進んだけれど、苦手な数学はあまり勉強してこなかった」という方
【目次】
第1章 数字の扱い方
第2章 数と文字の取扱説明書
第3章 一次方程式
第4章 連立方程式と行列
第5章 関数
第6章 複素数
第7章 微分・積分
第8章 微分方程式・ラプラス変換
第9章 フーリエ級数・フーリエ変換
巻末 問題の解答・解説
makio37 さん
2017-12-24
中盤までは冗長過ぎるくらいだが、微分方程式の辺りから加速度的に難しくなる。一応は理系で電気が専門の筈なのに、終盤のラプラス変換やフーリエ級数の計算は眺めるだけで済ませてしまった…。それでも、本書で行列について復習できたのは収穫だった。「rank」くらいの基礎用語はしっかり理解しておかないと、通信システム関連の話について行くことすらできない。コラムで触れているオイラーの等式(e^(jπ) + 1 = 0)も憶えておきたい。意味は分からないけれど、美しい。
まさなる さん
2017-02-28
電気の知識はほとんど無かったのだけれど、電気の世界の一端を覗かせていただいた。数学者の書いた教科書と違って、数学的な厳密さにこだわりがない代わりに実用的なところが抜き出してあってわかり易い。最後のラプラス変換、フーリエ変換あたりは紙面の都合からか説明が早くてついていくのがつらく、自分の未熟さがわかった。