本書では「認知症と診断されたけど、仕事や自立した生活(ひとり暮らし)を続けたい」と思ったときに、できること・しておくといいことを紹介しています。
【【本書で扱っているテーマを一部紹介!】】
●第3章:「自立した生活」をできるだけ続けるためには?
カギのかけ忘れ防止/忘れ物対策/スケジュール管理のコツ/自転車や交通機関を使うときの注意点
日用品や食品の在庫管理/主治医とのコミュニケーションのポイント など……
●第4章:「仕事」をできるだけ続けるためには?
事例紹介/職場で症状とつきあう方法/会社から理解を得る方法
休職や退職を考えたときにすべきこと/障害者雇用などの選択肢 など……
【【認知症の人が読みやすい工夫が盛りだくさん!】】
また、認知症になると「文章が読みづらい」「脳の疲労で集中力が続かない」などに悩まされることがあります。
そんな方でも読みやすいように、さまざまな工夫を取り入れました。
(1)文字は大きく、ゆとりを持たせたデザイン
(2)文章をしっかり読まなくても要点がつかめる
(3)「当事者」「支援者」の解説を別々に読むことができる
【【こういった方におすすめ!】】
●認知症と診断されたけど、まだまだ働きたい・働かないといけない
●できるだけ自分の生活は自分で管理したい
●症状(もの忘れ・外での迷子など)への対策を知りたい
■著者紹介
来島 みのり(きたじま・みのり)
東京都多摩若年性認知症総合支援センター、センター長。若年期アルツハイマー病と診断された方と出会ったことをきっかけに、若年性認知症当事者と家族の会を立ち上げる。2016年11月より東京都多摩若年性認知症総合支援センターに勤務。
かもした まこと
認知症(若年性認知症)当事者。2016年に「レビー小体型認知症」と診断されたものの、部署異動などを経て、現在も仕事を続ける。また、ひとり暮らしも続けながら、認知症当事者の会などへも積極的に参加している。
■目次
第1章:認知症・若年性認知症って?
第2章:認知症と診断されてから
第3章:「自立した生活」をできるだけ続けるためには?
第4章:「仕事」をできるだけ続けるためには?
第5章:症状が変化してきたときのつきあい方
携帯のカレンダーと、タイマー機能で対処しています。カレンダーには、すべての予定を入れています。
机に時計を置き、アラームも活用しています。また、毎日大きくスケジュールが変わらないような業務内容にしてもらっています。
会社で「昨日と同じ服を着ている」ことに気づいたときのために、仕事着の予備を置いています。
■第1章:認知症・若年性認知症って?
1.認知症・若年性認知症とは/2.若年性認知症の特徴/3.若年性認知症ならではの強み
■第2章:認知症と診断されてから
4.現実を受け入れて将来を前向きに考えてみよう/5.当事者が「しててよかった」と思うこと
■第3章:「自立した生活」をできるだけ続けるためには?
6.どのような通院生活を送っている?/7.主治医に伝えるべきことを伝えよう/8.カギのかけ忘れを防止しよう
9.外出時の忘れものを減らそう/10.かばんの中身を把握しよう/11.片付けた場所を覚える工夫
12.火の消し忘れに注意!/13.外出時に迷子にならないようにする/14.自動車・自転車を見直そう
15.電車やバスなどを有効的に活用しよう/16.消費期限切れや買いすぎに注意しよう
17.同じものを買わないように対策しよう/18.小銭を溜めない工夫
19.訪問販売には注意しよう!/20.趣味を持とう!
■第4章:「仕事」をできるだけ続けるためには?
21.事例(1):部署を異動して仕事を続けた/22.事例(2):人事や主治医と話し合って「働けるかたち」を模索した
23.事例(3):症状と仕事の相性が悪く退職を決めた/24.診断後すぐの退職で後悔することも
25.仕事を続けるために知っておきたい知識/26.自分の苦手な業務を知って対策しよう!
27.症状と上手につきあいながら仕事をしよう/28.上司や同僚から理解を得よう!
29.ケース(1):部署を変更しながら仕事を続ける/30.ケース(2):障害者雇用に切り替える
31.ケース(3):休職はできるだけ避ける/32.ケース(4):仕事に復帰したい!
33.ケース(5):仕事を辞めようと思っている/34.仕事と治療の両立を目指す人へ
■第5章:症状が変化してきたときのつきあい方
35.ある日、幻視が見えるように/36.時間を見失ってしまう/37.疲れやすくなる・集中できなくなる
38.文章を読むのが難しくなってくる/39.感性が研ぎ澄まされてくる
40.認知症で亡くなるわけではないことを理解しておこう
41.当事者が受けられる社会保障を知ろう
■参考文献
■おわりに