パトリック・レンシオーニ(原著) , 伊豆原 弓(翻訳)
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経験豊富な経営陣、完全無欠な事業計画、他の企業には望むべくもない一流の投資家、ことさら慎重なベンチャーキャピタルも列をなして投資を申し込み、オフィスも決まらないうちに有能なエンジニアが履歴書を送ってくる。そのベンチャー企業の将来は薔薇色に見えた。
しかしその2年後、業績不振のため、取締役会で37歳のCEOは解任され、150名の社員の頂点には古くさいブルーカラー業界出身の女性(57歳)がやってきた。取締役会はこぞって彼女の就任に反対したが、彼女をヘッドハンティングした会長には確信があった。競争における究極の武器はチームワーク。そして、彼女はチーム作りの天才だったのだ。
寓話
幸運
第1部 業績不振
経緯
キャスリン
理由
不満
観察
スタッフ
第2部 端緒
最初の試練
遠回し
境界線
ナパ
スピーチ
応酬
危険領域
個人の歴史
進展
プールサイド
回復
覚醒
自尊心
目標
深層
攻撃
公開
フィルム・ノワール
実践
第3部 苦難の時
社内会議
火事場
リーク
第二回社外会議
開墾
説明責任
個人の貢献
対話
最後の抵抗
集中砲火
重労働
再結集
第4部 牽引力
収穫
腹の内
行進
モデル
モデルの概要
チームの評価
五つの機能不全の理解と克服
Kawai Hideki さん
2017-01-24
DevOpsの本で引用されていたので拝読。チームが陥りやすい5つの落し穴と対処法について、フィクションでのお話を通じて啓蒙するチームビルディングの本。5つの落し穴とは、1)信頼の欠如、2)衝突への恐怖、3)責任感の不足、4)説明責任の回避、5)結果への無関心。それぞれ因果関係があるので、ひとつひとつ穴を潰して行く必要がある。1を克服するために、メンバーがお互い子供時代の話をしたり、自分の弱みを打ち明けたりするのだが、なかなか実行に移すのは難しそう。でも、本質的なのはそういう事だったりするんだろうな。
thinking_sketch_book さん
2017-02-24
★★★★☆ こういうビジネス小説は有用だと思う。皆、チーム力を上げなければならないのはわかっているがどうやって上げたら良いのかはなかなかわからない。チーム力を上げる過程でリーダーにはどのような判断が必要か、どのようなワークが必要なのかがイメージしやすくすごくわかりやすい。
柔 さん
2019-02-05
組織に属する人間が読むべき一冊!チーム作りの天才キャサリンが業績不振のベンチャー企業の立て直しに奮闘する。経営幹部の機能不全。ここを立て直さなければ会社の復活はない。私利私欲に働く人間は実力があっても外すべき時もある。その決断は遅れてはならない。「信頼の欠如」「衝突への恐怖」「責任感の不足」「説明責任の回避」「結果への無責任」機能不全の原因5箇条。他人を理解し同じ目標に進む為に衝突も必要である。耳の痛いこともお互いに言い合う。日本人が1番苦手な分野ではあるだろうが、それを避けては一流にはなれないのだろう。