2005年は、何度目かの「ITベンチャー」ブームが訪れ、とくに「ヒルズ族」が注目を集めた。本書は、ヒルズ族に続く「U30(アンダー・サーティ)」世代の雄である「はてな」の近藤淳也社長がCNETで連載した「新ネットコミュニティ論」にインタビューや解説などを追加して書籍化したものである。「はてな」はその独特の開発方針やユーザーコミュニティ運営によって「変な会社」と称されるが、それはいったいどれほど新しい会社運営手法なのか、またどのような哲学から来ているのか。急成長する次世代のウェブサービスベンチャーの秘密を明らかにする。
はじめに
インターネットは知恵の増殖装置
PART 01 情報を共有する
1 世の中は“でたらめな仕組み”で動いている
2 私とあなたの情報を共有する
3 社内で情報を共有する仕組み
PART 02 仕事をする場所
4 開発者が楽しく仕事できる環境
5 連続的な開発と非連続的な開発
6 いろいろな試み
7 まっとうな意見が通る組織に
8 自転車とインターネット
PART 03 ユーザーとともに
9 ユーザーとともにサービスを開発する
10 50%の完成度でサービスをリリースする
11 ユーザーの要望を知る
12 名誉毀損・プライバシー侵害
13 世界中の意識をつなげるインターネット
PART 04 はてなの周縁から
「へんな会社」で働く社員の告白/水野貴明
近藤敦也 インタビュー/松永英明
おわりに
18歳の自分に向けて
近藤敦也のハイリスクで魅力的な二面性/梅田望夫
まめタンク さん
2011-09-03
はてなブやはてなダイアリーなど魅力的なサービスを次々に開発していく「株式会社はてな」の裏側に迫ったのが本書「へんな会社の作り方」です。社内会議をネット上に公開するわ、ろくに履歴書を見ずに相手のブログを見て採用の判断を決めちゃう会社。Web2.0時代を象徴するような会社だ。GREEやモバゲーが世界を変えようとしている時、はてなは個人を変えている。そう思った。ちょっと古いけど、会社経営としても参考になる点が盛りだくさん。やっぱり仕事が好きでなくっちゃね。
Humbaba さん
2013-11-05
情報を公開することは、非常に重要である。例え公開したくないような情報であっても、それを隠すことはむしろマイナスになることのほうが多い。情報を公開しないと、ユーザは足りない情報を想像で補おうとする。そして、その想像はどんどん悪い方向に進んでいき、公開した時以上にマイナスの結果に終わる。
kubottar さん
2011-08-16
はてなの社長さんの本。社員採用する際、履歴書はほとんど見ずにその人のブログをチェックするやり方に新しさを感じた。履歴書の情報量と、その人のブログの情報量を比べた場合、どちらを重視するかは考えるまでもない。(ブログが三日分くらいしかないのなら論外ですが)ブログ、もしくはその人が公開してるサービス、ネットにおけるその人の表現を重視するやり方は刺激された。※しかし、ただ一つ自転車通勤の話で、酒を飲んだ後も自転車なら終電を気にしなくても良いというのはいただけないと思いました。